久田和広が読んだ「アンドロメダ病原体」

読書が大好きな久田和広ですが、夏なので少しゾッとする話を積極的に読んでいこうと思っています。

ジャパニーズホラーも好きなのですが、ゾンビが出てくるサバイバルものや、パンデミック系を読んでみよう!と思い立ち、

今回は、マイクル・クライトン著の「アンドロメダ病原体」を読んでみました。

あらすじは、アリゾナ州の人口48人という小さな町で、住人が一夜で全滅してしまった、というところから始まるストーリー。

軍の人工衛星が、この町の郊外に墜落した直後に起きた事件。その理由は、宇宙からの病原体の侵入で──?という話です。

パンデミック小説の初心者向け、といった感じでしょうか。ベストセラー化したというのも頷けるほど、引き込まれる話でした。

設定や発想などが素晴らしいですし、何よりもフィクションなのに、ノンフィクションのように見せているのが面白いです。

偽の参考文献などを作っているあたりも、さすが!ですね(笑)ドキュメンタリーを読んでいるようなドキドキ感、臨場感もありました。

報告書を読んだり、交信記録を見たり、図形などを交えつつなので、実際に起こった事件に触れている感じで、嘘か本当か?とも一瞬わからなくなりますよね。

前半部分はゆっくりとした進みでしたが、後半は一気に加速し、スリリングなので急いで読み進めてしまいました。

ラストが少し残念というか、あっさりしすぎていたかな、という終わり方でしたね。もう少し何か欲しかったところですね。

ちなみに、医学生の時に書いた話ということもあって、医療知識があるからの発想なのかと思える場面も多かったです。

ゾッとするかは置いといて、純粋にハラハラとしながら楽しめた作品でした。