久田和広が読んだ「模倣犯」

読書が大好きな久田和広です。今回紹介する本は、宮部みゆきさんの著書「模倣犯」です。

映画にもなりましたし、ドラマ化もされているかなり有名作なので、テレビで見た事がある人も多いかもしれませんね。

もう20年近く前に出たサスペンス小説ではありますが、何となく読み返したくなって図書館で借りてみました。

宮部みゆきさんの作品は、どれも唸らされるものが多いのですが、今回は特に続が気になって気になって、

途中で読むのをやめるということが出来ずに、困ってしまいました。

あらすじを語ろうかと思ったのですが、一切読んでいない人にネタバレしてしまうのを避けるため、軽い感じになりますが、

犯罪者の暴走を描いたという作品であり、犯罪の「被害者」そして、「加害者」の双方の視点から、

事件を追っていくという作品です。加害者・被害者だけでなく、ジャーナリストや警察、発見者までも巻き込まれていきます。

加害者がまさにサイコパスといった感じで、セリフの一つ一つも気味が悪いのです。

加害者視点で「完全犯罪」を企てているつもりになっているのにもイライラさせられ、

なおかつ被害者の無念、そして被害者家族の心理描写などには精神的にしんどくなるような感じでしたね。

スリリングではありますが、被害者家族側の地獄が非常にリアルで、読んでいて苦しくなる部分もありました。

登場人物が複雑に絡まっているので、たまに登場人物の整理をしないとわからなくなってしまうことも。

じっくり読み進めたかったのに、あっという間に読んでしまったので、これはまたしばらくして忘れた頃にもう一度読み返したいですね。