久田和広が読んだ「蛇にピアス」
読書が大好きな久田和広です。今回紹介する本は、金原ひとみさんの著書「蛇にピアス」です。
「アマ」から「スプリットタンって知ってる?」「君も、身体改造してみない?」と声を掛けられ、分かれた舌を見せられて「ルイ」は無意識に首を縦に振り、「シバさん」の店で舌にピアスの穴を開けることにする。「シバさん」は顔がピアスだらけ、全身は入れ墨が入っている人だった。施術すると「全身に戦慄が走る」ような痺れを受けて完了し、「痛いの強いんだね」とシバさんに感心される。
ルイは初めてアマのスプリットタンを見た時に明らかに自分の中の価値観が音を立てて崩れるのが分かった。
その後、居酒屋でルイに声をかけてきた男に対し、アマが馬乗りになって相手を殴り続け、警察を呼ばれると思ったルイはアマを怒鳴ってやめさせて逃げ帰り、部屋でアマと話すとお互い未成年であることを知る。
翌日、シバさんの店に来てアマの背中にある龍と麒麟を掘って欲しいと依頼する。
『とことん、暗い世界で身を燃やしたい。』『とにかく陽の光の届かないアンダーグラウンドの住人でいたい。』『子供の笑い声や愛のセレナーデが届かない場所はないのだろうか。』
綿矢りささんの『蹴りたい背中』と同時に第130回芥川龍之介賞を受賞した作品です。
読書は好きですが、この話はあまりにも自分の身の回りとかけ離れた話で少し苦手でした。
『暗い世界で身を燃やしたい』などはほんの少しだけわからなくもない時期がありましたが、主人公に感情移入できませんでした…。しかし、読んだ時にとても衝撃を受けた作品であることは確かです。吉高由里子さん主演で映画化されていますが、とても合っていますね!
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