久田和広が読んだ「コンビニ人間」
読書が大好きな久田和広です。今回紹介する本は、村田沙耶香の著書「コンビニ人間」です。
古倉恵子は三十半ばだが、正規の就職をせずに大学時代に始めたコンビニのアルバイトを続けている。子供の頃から変わり者で、人間関係は希薄、恋愛経験も皆無。という半生を過ごした古倉。
大学時代、コンビニで仕事を始めたことをきっかけに「周囲の人たちの真似」をしたり、妹の助言を聞くことで、普通の人らしく振る舞う方法をようやく身につけた。という経験がある。
古倉はそのような経験を、これまで世間一般の人間の規格から外れていた自分が、初めて人間として誕生した瞬間と位置づけていた。 以来古倉は私生活でもそのほとんどを「コンビニでの仕事を円滑に行うため」という基準に従って過ごしつつ、なんとか常人を演じ続けてきた。 しかし、自身の加齢、及びそれによる新たな世代の人間との干渉が増えたことにより、 そのような生き方は徐々に限界に達しつつあった。
昔は三十半ばというと、「普通」のイメージでは結婚していたり、子育て中だったり、職場でもそれなりの地位にいるなんて思っていました。しかし、この本を読むと、「普通」ってなんだろうと思います。みんなそれぞれ違っていますし。
特に昨今の日本は結婚をしない人も多くいらっしゃいます。大人になったら結婚するのが普通ではありません。
この本の主人公は小さい頃から少し変わっていますが、大人になってからは変わっているとは思いません。「人間」ではなく「コンビニ人間」という生き物…理解できるような気がしました。
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