久田和広が読んだ「白夜行」
読書が大好きな久田和広です。今回紹介する本は、東野圭吾の小説「白夜行」です。
19年前(1973年)、大阪で起きた質屋殺し。何人もの容疑者が捜査線上に浮かぶが、決定的な証拠がないまま事件は迷宮入りに。被害者の息子・桐原亮司と容疑者の娘・西本雪穂は、その後別々の人生を歩んでいくかに見えた。だが、二人の周囲には不可解な凶悪犯罪が次々と起きる。人の心を失ったゆえの悲劇を、叙事詩的スケールで描いている。
この小説から映画にもテレビドラマにも、韓国版の映画にもなりました。80以上も作品を出版している著者の代表作といっても過言ではない名作です。
ちなみに本作に登場する(悪女の)ヒロインに似た人物が「幻夜」に出ているので幻夜は本作の続編かもしれません。
900ページとかなり分厚い本ですが、夢中になって読めました。20年間のストーリーです。
ヒロイン・雪穂の周りで様々な事件が起こります。
事件に関わっているであろう中心人物のはずの2人の心情の記載が一切ありませんでしたので、読者の想像に委ねられます。男女2人の間に愛があったのかなかったのか、単なる共犯者?なのか、愛より深い何かなのか。全部こちらの想像でしかありません。
実際にこんな人物がいたら怖い世界だなと思いました。主人公達が何を考えているかもわからず、全体的に暗い雰囲気で、まさに主人公達は「白夜」を歩いている様子でした。
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