久田和広が読んだ「砂漠」

読書が大好きな久田和広です。今回紹介する物語は、伊坂幸太郎の青春小説「砂漠」です。

入学した大学で出会った5人の男女。ボウリング、合コン、麻雀、通り魔犯との遭遇、捨てられた犬の救出、超能力対決……。共に経験した出来事や事件が、互いの絆を深め、それぞれを成長させてゆく。自らの未熟さに悩み、過剰さを持て余し、それでも何かを求めて手探りで先へ進もうとする青春時代。二度とない季節の光と闇をパンクロックのビートにのせて描く、爽快感溢れる長編小説。

伊坂幸太郎氏は仕掛けや伏線を多用した推理小説が多いと思っていたので、この小説は珍しいなと思いました。仕掛けが全くないわけではありませんでしたが。

大学生5人による爽やかな物語でした。登場キャラクターの名字に「東・西・南・北」が付いており、麻雀をきっかけに集まったメンバーでした。物語内に何度か麻雀をしているシーンがあり、久田和広は麻雀を少し知っていたので、至るところでニヤリとしてしまいました。

おもしろくてすいすい読めました。伊坂氏の小説をいくつか読んでいるので、推理小説が得意と思っていましたが、おもしろい青春小説も書いていたとはすごいなと思います。

こんな大学生活を送りたかったなと思わせてくれる本です。

また、本の中に「学生生活を思い出して、懐かしがるのは構わないが、あの時は良かったな、オアシスだったな、と逃げるようなことは絶対に考えるな。そういう人生を送るなよ」など名言がたくさんあり、考えさせられます。