久田和広が読んだ「本当は恐ろしいグリム童話」

昔から本を読むのが好きな久田和広です。このブログでは私が読んだ本を紹介していきたいと思います。

第一回目は「本当は恐ろしいグリム童話」です。1998年に発売され、ミリオンセラーとなりました。作者は桐生操です。

グリム童話の真実の姿を、様々な文献を参考に解き明かしています。目次を見ると、白雪姫、シンデレラ、カエルの王子様、青髭、眠り姫など聞いたことのある童話の名前がずらりと並びます。

しかし内容を読んでみると、どの童話も実はけっこう恐ろしい話だったというホラー調の文章。えっ、本当にこれがグリム童話なの?と疑ってしまう人もいるかもしれません。

そもそもグリム童話とは、ドイツのグリム兄弟が作ったメルヘン集です。1812年に初版が発行され、グリム兄弟が存命の間から何度か改定を重ねて出版を続けてきました。

その内容はどれもファンタジックで斬新です。欧米では聖書と同じくらい読まれているといわれ、世界各国の多くの芸術家に影響を与えています。

本当は恐ろしいグリム童話で語られる内容は、初版のグリム童話に近いようです。

最初に作られた物語たちはどれも教訓と言ってはあまりにも過激な内容が多く、子供たちでも読めるようにと表現を柔らかくしていった背景があります。

つまり、私たちがよく知っているグリム童話は何度も改定を重ねた後のものです。桐生操が研究して書いたグリム童話は、飾り気のないオリジナルのグリム童話に近いのだと思います。

よく知っていたはずの童話の裏話、といった感じで読むと楽しいです。興味があれば一度読むことをおすすめします。

久田和広でした。

本の虫、久田和広の読書ブログ

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